SPSSバージョン比較
IBM SPSS Statisticsのバージョンアップと新機能比較
SPSSは、1968年に開発されてから50余年、新しい分析手法やより使いやすいユーザーインターフェース、その他の様々な新機能や便利機能に対応するバージョンアップを重ねることで、進化を遂げてきました。最近では、効果量(effect size, ES)、検定力分析(Power Analysis)、メタアナリシス(Meta Analysis)など重要な分析手法に次々と対応し、APA形式に準拠し、出力や図表もより見やすく、編集しやすい機能強化がなされています。
SPSSバージョンアップの変遷
IBM SPSS Statisticsの直近 3バージョン(v28・v29・v30)のメジャーバージョンアップは、およそ1年~2年に1回の頻度で行われており、重要な分析手法が新機能として追加されています。また、v29.0.1のようにマイナーバージョンアップ(リビジョンアップ)による機能拡張や不具合修正、新OS環境への対応などが行われる場合もあります。現在の最新版はv30(2024年9月30日リリース)です。
リリース時期 | 主な機能 | 主な機能強化 | リリースノート | その他 | |
---|---|---|---|---|---|
v30 | 2024年9月30日 | Bland-Altman分析 多変量正規性の評価 |
ダークモード切替 起動時間短縮 macOS Sequoia 15.0対応 |
IBM Support | 詳細 |
v29.0.2 | 2023年12月18日 | – | macOS Sonoma 14.0対応 | – | 詳細 |
v29.0.1 | 2023年4月18日 | 共有フレイルモデル OverView機能 |
Youden’s Index 回帰分析強化 生存分析強化 テーブルレイアウト |
IBM Support | 詳細 |
v29 | 2022年9月13日 | 加速故障時間モデル 正則化回帰モデル |
混合モデルの疑似R2乗 Workdrive形式 グラフ |
IBM Support | 詳細 |
v28.0.1 | 2021年11月9日 | カーネルリッジ回帰 (拡張ハブ) |
検定力分析混合モデルの疑似R2乗 | IBM Support | 詳細 |
v28 | 2021年5月25日 | メタアナリシス 関係マップ |
検定力分析Workdrive形式単純主効果の検定ピボットテーブル編集グラフ編集 | IBM Support | 詳細 |
v27.0.1 | 2020年11月3日 | 母比率の検定 | 信頼性分析相関係数の信頼区間ピボットテーブル編集グラフ編集 | IBM Support | 詳細 |
v27 | 2020年6月16日 | 効果量検定力分析 | 図表テンプレート出力ビューア分位点回帰 | IBM Support | 詳細 |
- v27より、BootstrappingとDataPreparationの2オプションがBaseに統合されました。
- v27より、ユーザーインターフェースにライトテーマが採用されました。
- v28より、ダミー変数の参照カテゴリのデフォルトが「最後」から「最初」に変更されました。
- v28より、単純主効果の検定がメニュー化されシンタックス編集が不要になりました。
- v29.0.1より概要タブが追加されデータの要約機能が追加されました。
- v29.0.2よりmacOS Sonoma 14.0 に正式対応しました。
- v30よりmacOS Sequoia 15.0 に正式対応しました。
SPSS 製品のバージョンアップ方法
IBM SPSS 製品のバージョンアップ方法は、教育期間向け、一般向けを問わず、ソフトウェア・ライセンス購入時の形態によって「保守あり」の場合と「保守なし」の場合の大きく2つに分かれます。「保守あり」の場合、購入後1年以内のバージョンアップは0円で利用可能です。「保守なし」の場合、追加費用が必要になります。