SPSSによる重み付きカッパ係数の出力
1SPSSによる重み付きカッパ係数の求め方
分析 > 尺度 > 重み付きカッパ
IBM SPSS Statistics では、Baseの基本機能として「重み付きカッパ」を実行可能です。この例では、2人の評価者A、Bが20人の被験者に4件法である評価を行ったデータに対して、評価の一致度を1次の重み付けカッパ係数を利用して確認してみます。
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重み付きカッパの出力
- 「分析」メニュー >「尺度」>「重み付きカッパ」を選択します
- 「ペアごとの評価者」に2つの変数を移動します(評価者A、評価者Bなど)
- 「OK」ボタンをクリックします
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出力には、重み付カッパ、標準誤差、有意確率、95%信頼区間の下限と上限が出力されます。
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カッパ係数の一般的な目安としては、0.0-0.20はわずかな一致、0.21-0.40はまずまずの一致、0.41-0.60は中程度の一致、0.61-0.80はかなりの一致、0.81-1.00はほぼ完全または完全な一致と解釈されます。この例では、重み付きカッパ係数が、0.425という結果となりました。つまり、評価者AとBの評価は中程度の一致と解釈されます。
< 0 | no agreement | 一致していない |
---|---|---|
0.00 – 0.20 | slight | わずかな一致 |
0.21 – 0.40 | fair | まずまずの一致 |
0.41 – 0.60 | moderate | 中程度の一致 |
0.61 – 0.80 | substantial | かなりの一致 |
0.81 – 1.00 | almost perfect | ほぼ完全な一致 |
重み付カッパでは、基準ボタンを使用して線型の重みと2次の重みを選ぶことができます。これは、不一致の程度に応じて重みを加える方法です。線形重み付けは不一致の程度に比例して重みを加え、二次重み付けは不一致の度合いが大きくなるにつれて重みをより強く加えます。
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デフォルトでは、線形の重みが選択されています。
2v26以前での重み付きカッパ係数
拡張機能によるメニュー追加
v26以前のバージョンでは、重み付きカッパを求めるメニューは表示されていません。別途、拡張ハブメニューを使用して「STATS_WEIGHTED_KAPPA」モジュールを追加することで使用できるようになります。拡張機能の追加には原則としてインターネットへの接続環境が必要です。
拡張機能による「STATS_WEIGHTED_KAPPA」の追加
- 「拡張機能」メニュー > 「拡張ハブ」を選択します
- STATS_WEIGHTED_KAPPAの拡張の取得にチェックを入れます
- 使用条件の条項に同意を選択します
- 「完了」ボタンをクリックします
- 「OK」ボタンをクリックします
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拡張機能が追加されると、尺度メニューに「重み付きカッパ」が追加されます。これにより、v26以前のバージョンでも重み付きカッパ係数を求めることができます。
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参考文献
- Cohen, J.,(1960). A coefficient of agreement for nominal scales. Educational 159 12 160 and Psychological Measurement 20, pp.37-46.
- 芝祐順,他(2002). 統計用語辞典,新曜社
- Landis, J.R.; Koch, G.G.(1977). “The measurement of observer agreement for categorical data”. Biometrics. 33 (1): pp.159-174.
- 対馬 栄輝(2002).理学療法の研究における信頼係数の適用について.理学療法科学,17(3),pp.181-187.
- IBM SPSS Statistics Base
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