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分析支援サービス
IBM SPSSによるデータ分析、情報活用

外れ値を除外したデータセットの作成

データ検査ノードの自動生成機能の活用
SPSS Modeler
IBM SPSS Modelerは、外れ値を検出・除外するための様々な機能を持っています。例えば、多数のフィールドに基づいて外れ値を特定する機能として異常値検査ノードが含まれており、クラスター分析に基づいて特異なレコードを検出することで、外れ値になっていると思われるレコード番号の特定や、異常な値を示すフィールドを特定することが可能です。
また、単純に1フィールドごとに外れ値を調べる場合は、データ検査ノードを使用することで、例えば標準偏差の3倍の範囲外の値がいくつ含まれているかを簡単にカウントできます。さらにノードの生成機能を使用することで、外れ値を除外する条件抽出ノードを自動生成させることも可能です。

1外れ値と極値の確認

データ検査ノード

下記の例は、データ検査ノードで欠損値検査を行った結果です。支払金額フィールドに59個の外れ値が含まれていることが分かります。なお、外れ値や極値を検出する基準は、データ検査ノードの設定に基づいており、デフォルトでは、外れ値は標準偏差の3倍の範囲外、極値は標準偏差の5倍の範囲外に観測される値が該当します。

SPSS Modelerのテーブル結果

SPSS Modelerのテーブル結果

このように1フィールドごとに外れ値を調べる場合は、データ検査ノードを使用すると便利ですが、この機能だけでは外れ値の数を確認することはできても、具体的にどのレコードが外れ値に該当しているかが分かりません。そこで、データ検査の結果画面から以下の操作を行うと、外れ値に該当するレコードを抽出するノードを生成できます。

2外れ値および極値の除外設定

スーパーノードの生成

データ検査の結果でアクションを設定

  1. データ検査の結果の画面で該当するフィールドを選択します
  2. データ検査の結果の画面の「アクション」セルを選択して「破棄」を選択します
SPSS Modelerのテーブル結果

データ検査の結果からノード生成

  1. 「生成」メニューの「外れ値および極値スーパーノード」クリックします
SPSS Modelerのノードの生成

対象となるフィールドの指定

  1. 「選択されたフィールドのみ」を選択して、OKボタンをクリックします
SPSS Modelerのノードの生成

以上で、ストリームキャンバスに外れ値と極値のスーパーノードが追加されます。このノードには、外れ値を除外するための条件式が書かれた条件抽出ノードが含まれており、ストリームにノードを追加することによって、外れ値を除外したデータセットを作成することができます。

SPSS Modelerのノードの生成

スーパーノードをズームインすると(ツールバーのズームインボタン)、条件抽出ノードが自動生成されていることが確認でき、支払金額について、標準偏差の3倍の範囲外のレコードが破棄される設定になっています。外れ値を破棄するのではなく、外れ値のみをデータセットに含めることで、具体的なレコードの吟味や評価を行うことができます。

SPSS Modelerのノードの生成

3結果の確認

テーブルの実行

生成されたスーパーノードをストリームに追加し、外れ値と極値を除外した結果を確認します。

外れ値と極値を除外したテーブルの確認

  1. 生成されたスーパーノードをストリームに追加します
  2. 「テーブル」ノードをリンクして実行します
SPSS Modelerのノードの生成

テーブルには、7,706レコードが含まれており、これは元のレコードから外れ値に該当する59レコードが除外された結果です。

SPSS Modelerのノードの生成

また、外れ値を破棄するのではなく、外れ値のみをデータセットに含めることも可能です。これにより、外れ値や極値となるレコードのみに絞り込んで、具体的な吟味や評価を行うことができます。再度スーパーノードをズームインして、条件抽出ノードを編集します。

欠損値検査の結果を確認

  1. 「条件抽出」ノードのモードの設定を「破棄」から「含める」に変更します
  2. 「条件抽出」ノードを閉じます
SPSS Modelerのノードの生成

スーパーノードをズームアウトして元のストリームに戻ってテーブルノードを実行すると、以下のように外れ値に該当する59レコードのみを含むデータが表示されます。

SPSS Modelerのノードの生成
このように、IBM SPSS Modelerでは簡単な操作で外れ値の特定を行い、外れ値を除外したデータセット(または外れ値のみを含むデータセット)を作成することができます。
目的や使い方、用途に応じて、IBM SPSS製品を有効にご活用いただき、課題解決・価値創造にお役立てください。

参考文献

  1. ModelerUsersGuide.pdf
  2. ModelerSPOnodes.pdf

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